いじめや虐待の問題と子どもの権利条例

 11月に開催された第4会函館市子ども条例制定検討委員会では、委員会次第を見ますと、第3回検討委員会を受けて、各委員からの子ども条例に関する考え方や意見についての発表が行われたようです。その中で、平成19年に東富岡町内で起きた事件を受けて、「子どものための条例に、ぜひ、いじめや虐待をなくしていくための具体的な取り組み法などを明記してほしい」という意見がありました。子ども条例に、いじめや虐待から子どもを守ることを期待されているようですが、これまで子どもの権利条例を制定した自治体では、いじめや虐待は減少したのでしょうか。

 子どもの権利条例の先駆けとなった川崎市では、条例を制定する際の答申で、「権利侵害からの救済を」として、「子どもの権利を保障する条例がなぜ必要なのか。それは、なによりも子どもの権利が侵害されている現実から出発しています。いじめに悩み苦しみ、追いつめられている現実。体罰や虐待などおとなの暴力に苦しむ現実。これらは、直ちに救済が求められる問題です。」として、子どもの権利条例の必要性を説き、実際の「川崎市子どもの権利に関する条例」にも、「虐待及び体罰の禁止等」「いじめの防止等」について条文化されています。

 しかし、こちらの記事によれば、「市の児童相談所で受けた11年度の児童虐待に関する相談・通告件数は、前年度比26%増の1320件。対策が急務となっている。」とあり、今年10月には、議員提案によって「川崎市子どもを虐待から守る条例」が制定されました。

 もう一つの先進例である「川西市子どもの人権オンブズパーソン条例」も、その提案理由に「いじめ問題をはじめ子どもの人権に係る諸課題の解決に寄与する」とありますが、その川西市で、今年9月にいじめを受けて県立高校2年の男子生徒が自殺するという痛ましい報道がありました。

 また、各地で、いじめ防止条例が制定されたり、制定が検討され始めていますし、今回の総選挙で自民党が掲げた「重点政策2012」にも、「いじめ防止対策基本法」の成立が盛り込まれています。子どもの権利条例は国連の児童の権利条約に基づくものですから、いじめや虐待の問題については、目的別の個別の法律や条例で対処すべきとの考えからではないでしょうか。

 自民党の「重点政策2012」には、一方で「青少年健全育成基本法」の制定も盛り込まれていますが、函館市でも、子ども条例は健全育成を中心にして、いじめや虐待の問題については個別の条例を考えても良いのではないでしょうか。


拙ブログの川崎市と川西市の条例についての記事

兵庫県川西市の例 
神奈川県川崎市の例 



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