ポケット版子どもの権利ノート

 子どもの権利・教育・文化 全国センターが刊行している「ポケット版 子どもの権利ノート」という冊子があります。現在発行されているのは、一昨年改訂されたもので、国連の児童の権利委員会に提出された第3回政府報告に対する委員会の最終見解が掲載されています。この冊子、子どもの権利ネットワーク南北海道が一昨年開催した堀尾輝久氏の講演会の折に会場で販売されていたということで、講演会に参加された知人から頂いて、手元にあります。

 内容は、児童の権利条約や関連する法規、また日本政府の国連への報告書に対する児童の権利委員会の所見などが掲載されており、目次は次の通りです。

 '10改訂版『ポケット版・子どもの権利ノート』もくじ
  はしがき
  児童の権利に関する条約
  日本国憲法
  教育基本法
  児童福祉法(抄)
  学校教育法(抄)
  ユネスコ学習権宣言
  児童権利宣言
  児童憲章
  児童の権利に関するジュネーブ宣言
  国連子どもの権利委員会最終所見・日本
  第2回国連子どもの権利委員会最終所見
  第3回国連子どもの権利委員会最終所見


 目次からわかるように、関連する資料を集めて掲載したものですが、「はしがき」を読みますと、現行の憲法と旧教育基本法を支持し、平成18年に改正された新しい教育基本法や、それに伴って改正された学校教育法は憲法や子どもの権利条約に反すると考えていることがわかります。

 また、日本政府の第3回報告書や、一昨年ジュネーブで開催された児童の権利委員会についても触れられていますが、この報告書を作成するにあたっての各省庁との意見交換会が2つに分かれて開催されたことや、児童の権利委員会の所見がすり替えられていたことは、これまでに拙ブログでも取り上げてきた通りです。

◇児童の権利委員会への報告書を作成するための意見交換会が2つ?
◇国連の児童の権利委員会の勧告がすりかえられていた?
◇条約の批准と委員会見解(勧告)の履行義務
 

 このようなNGOの動きや、児童の権利委員会の動き、そして現行の教育基本法の批判と旧教育基本法と児童の権利条約を結びつけようとする動き、そうした中で子どもの権利を推進している動きがあるようです。

 '10改訂版『ポケット版・子どもの権利ノート』はしがき

 2010年5月27、28日の両日、「第3回日本政府報告書」に対する国連子どもの権利委員会の審査がジュネーブで行われました。
 「子どもの声を国連に届ける会」の子どもたちを含め、「第3回市民・NGO報告書をつくる会」から76人が審査を傍聴しました。また前日には、子どもたちが権利委員の前でプレゼンテーションを行いました。子どもの権利委員会は、国内における子どもの権利条約の実施状況を審査し「第3回最終所見(懸念と勧告)」を日本政府に送付しました。その内容には、市民・NGO報告書や子どもたちの声が大きく反映されています。
 これを機に、『ポケット版子どもの権利ノート』の2010改正版を発行し、第3回「勧告」を掲載しました。「勧告」については、DCI日本支部の福田雅章・世取山洋介訳を載せました。
 子どもの権利条約はこれまで通り、政府訳を採用し、わかりやすくするために条文に見出しを付け、また訳の不十分な点については、ユニセフ訳を対比して訳註をつけています。

 2006年、大きな反対世論を押し切って教育基本法が「改正」され、それに伴い学校教育法も変えられました。私たちは、これらの新法は憲法や子どもの権利条約に根本的に反すると考えています。従って、教育基本法については、憲法に基づき1947年に施行された教育基本法と現行法を対照的に収録し、参考にしていただきたいと考えています。また、学校教育法は長文でもあり新法(抄)のみを批判的な立場で収録しました。さらに児童福祉法の改定をふまえて、特に重要と思われる条文を抜粋しました。

 第3回「勧告」は、新自由主義のもとにおける貧困と格差の拡大や、競争的な教育と管理強化などを背景として、子どもの幸福感が希薄であること、その要因として子どもと親や教師などとの人間関係の貧困さを指摘しています。子どもが安心して暮らし、学び育つことができる豊かな環境づくりのために、このノートが憲法・1947教育基本法と子どもの権利条約をつなぐものとして活用されることを願います。

 『子どもの権利ノート』は1994年5月、「子どもの権利条約をすすめる会」により、子どもの権利条約批准記念として発行されました。その後、「子どもの権利条約をすすめる会」と「子どもと教育・文化を守る国民会議」が合流して、2000年5月に「子どもの権利・教育・文化全国センター(略称:子ども全国センター)」が発足し、子どもをめぐるさまざまな問題にとりくみ、活動を続けています。『子どもの権利ノート』はこれまで16年間、全国各地のみなさまに活用していただいてまいりましたが、今後ともいっそうのご活用と普及をお願いいたします。

  2010年11月10日
       子どもの権利・教育・文化 全国センター



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