夫婦別姓訴訟で別姓のままの婚姻届受理の訴えについて却下

 夫婦別姓を求めた訴訟について、これまでに何回かお伝えしてきましたが、訴訟の中の別姓のまま提出した婚姻届を受理しなかった処分を取り消すよう求めた訴えについて、東京地裁が却下する判決を言い渡したそうです。

婚姻届受理の訴え却下=夫婦別姓訴訟で一部判決-東京地裁 (時事ドットコム 平成23年2月24日) 

 夫婦別姓を認めない民法の規定は憲法違反だとして男女5人が起こした訴訟で、東京地裁は24日、別姓のまま提出した婚姻届を受理しなかった処分を取り消すよう求めた訴えについて、却下する判決を言い渡した。5人は計600万円の慰謝料も請求しており、同地裁の別の部で審理される。
 婚姻届の受理を求めていたのは、事実婚を続けるフリーライター加山恵美さん=東京都荒川区=の夫婦。2004年以降、それぞれの姓で婚姻届を3度提出したが、区に受理されなかった。


 当然の判決ですが、「夫婦別姓を求めて提訴?」の記事でもお伝えしたように、男女共同参画第3次基本計画が推進されて国連の女子差別撤廃条約の選択議定書に批准した時に、女子差別撤廃委員会のこれまでの見解をみてわかるように、この訴訟自体が最高裁で敗訴しても、国連の委員会から夫婦別姓を含めた民法改正の勧告が期待されることや、「夫婦別姓に関する世論調査」の記事でお伝えしたように、夫婦別姓を含む民法改正に向けて世論を盛り上げようとする目論見もあろうかと思いますので、今後も注視していかなければならないと思います。

 これまで夫婦別姓を取り上げた記事で、国連の女子差別撤廃委員会が「世論調査の結果のみに依存するのではなく」「選択的夫婦別氏制度を採用することを内容とする民法改正のために早急な対策を講じるよう締約国に要請する。」と勧告していることや、それを受けて政府の男女共同参画会議が昨年7月に「選択的夫婦別姓制度を含む民法改正が必要」とした答申をまとめたことをお伝えしてきましたが、因みに昨年7月の答申から12月に閣議決定された基本計画では若干文言が変更になっています。

《第3次男女共同参画基本計画策定に当たっての基本的な考え方(答申)》平成22年7月23日
家族に関する法制について、夫婦や家族の在り方の多様化や女子差別撤廃委員会の最終見解も踏まえ、選択的夫婦別氏制度を含む民法改正が必要である。

    ↓  
《第3次男女共同参画基本計画》平成22年12月17日
夫婦や家族の在り方の多様化や女子差別撤廃委員会の最終見解も踏まえ、選択的夫婦別氏制度の導入等の民法改正について、引き続き検討を進める。


 夫婦別姓については民主党内でも反対の意見が多いことやパブコメなどに配慮して 「必要である」から「検討を進める」に若干後退したのでしょうが、夫婦別姓を含む民法改正を推進していることに変わりはありませんし、第3次男女共同参画基本計画の第15分野では「国際規範の尊重と国際社会の『平等・開発・平和』への貢献」と題して、次のような女子差別撤廃委員会の見解を重視する文言が並んでいますので、注意が必要です。

・女子差別撤廃条約の国内における実施強化に努める。

・女子差別撤廃委員会の最終見解及び国際規範・基準・議論等、国際的な取組を、法曹関係者を含めあらゆる機関、あらゆる年代層の国民に周知徹底する。また、知見を持つNGOの意見も聞きつつ、積極的連携を図る。

・女子差別撤廃条約等の積極的遵守の観点から、女子差別撤廃条約や女子差別撤廃委員会の最終見解等の国内施策における実施・評価・監視体制を強化する。

・女子差別撤廃条約の選択議定書については、早期締結について真剣に検討を進める。

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