児童の権利に関する条約の第3選択議定書に団体通報制度

 昨日の記事で夫婦別姓を求めた訴訟と国連女子差別撤廃条約の選択議定書の問題について、また先月、児童の権利に関する条約に第3の選択議定書制定の動きがあることをお知らせしましたが、児童の権利条約の第3選択議定書では団体通報制度が検討されているようです。推進派のブログをご覧下さい。

 国連子どもの権利委員会に通報(申し立て)できる制度を作ろう!キャンペーン

 このブログによりますと、昨年暮れにジュネーブで開催された作業部会で個人通報制度を含む選択議定書が審議されており、その中で団体通報制度も検討されているようで、議長草案は次のようになっているようです。

第3条 団体通報制度

1. 国連子どもの権利条約およびその選択議定書が対象とする事項に関して特別な適格性を有し、国連子どもの権利委員会が団体通報をする目的のために承認した国連経済社会理事会の協議資格を有する国内人権機関、オンブズパースン(機関)および非政府組織は、以下の(a)(b)(c)に定める権利の重大かつ系統的な侵害を訴える団体通報を行うことができる。
(a)国連子どもの権利条約
(b) 子どもの売買、子ども買春、子どもポルノグラフィーに関する国連子どもの権利条約の選択議定書
(c) 武力紛争における子どもの関与に関する国連子どもの権利条約の選択議定書
2. それぞれの締約国は、この議定書を署名ないし批准または加入する際に、この条項の第1項(b)および、または(c)が定める国連子どもの権利委員会の権限を認めない旨の宣言をすることができる。
3. すべての締約国は、この議定書を批准または加入する際およびその後のいかなる時にでも、国連子どもの権利条約およびその選択議定書が対象とする事項に関して特別な適格性を有する締約国の管轄下にある非政府組織に対して、この条項の第1項が定める集団的通報を行う権利を認める旨、宣言することができる。


 女子差別撤廃条約を始め、国連の各人権条約には、通報制度を含む選択議定書がありますが、それはあくまでも個人での通報です。しかし、児童の権利条約においては、団体通報制度が検討されているようです

 このことについて、上記のブログによれば、「団体通報制度を定めた第3条については、多数の政府代表が『(団体通報制度の持つ)付加価値が理解できない』と否定的意向を表明した」ようですが、「最終的に議長が次期作業部会において再審議することを提案、全会一致で賛同を得ました」ということです。

 児童の権利については、個人通報制度では権利侵害を受けた児童が通報することになり、確かに難しい問題もあるかもしれませんが、それは代理人によることにすれば解決でき、団体にする必要はありません。むしろ団体通報制度が認められれば、個別の事案のみならず、国内法の問題についてや慣習・制度についても通報出来るようになるのではないかと懸念されます。

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