神奈川県川崎市の例

 前回、川西市の例を取り上げましたが、今回は川崎市について調べてみました。川崎市の「川崎市子どもの権利に関する条例」は平成12年に制定されています。

 その内容を見てみますと、第10条から第16条まで子供の権利が規定されており、その内容は、
   「安心して生きる権利」
   「ありのままの自分でいる権利」
   「自分を守り、守られる権利」
   「自分を豊かにし、力づけられる権利」
   「自分で決める権利」
   「参加する権利」「個別の必要に応じて支援を受ける権利」
となっていて、更に詳細に
   「自分の考えや信仰を持つこと」
   「秘密が侵されないこと」
   「遊ぶこと」
   「自分に関することを自分で決めること」
   「仲間を作り、仲間と集うこと」
などが列記されています。

 また、第35条には、「子どもは、川崎市人権オンブズパーソンに対し、権利の侵害について相談し、又は権利の侵害からの救済を求めることができる」とあり、子どもの権利条例とは別に「川崎市人権オンブズパーソン条例」を平成13年に制定しています。

 こうして見ると川西市と同じような内容であることがわかりますが、川崎市では川西市のような問題はなかったのでしょうか。調べてみると、こちらのブログに、川崎市の小学校で、授業中に立って歩き、クラスメイトとおしゃべりする生徒が言うことを聞かず授業の障害になるので、そのたびに大声で叱責したところ、人権侵害と認定され、オンブズパーソンが介入して、教師と校長は謝罪に追い込まれ、教師は研修を受けた、という事例が報告されていました。

 さらに、そうした事例が教職員の研修の機会に周知され、ブログ主さんのご子息の学級でも、生徒が授業中マンガを読んでも、教科書を見ながら答案を書いても、教師が注意して聞かなければもはや放置するしかなく、そういう子をクラスメイトが注意すると注意した子が注意される状況なのだそうです。

 川崎市子どもの権利に関する条例の一部をご紹介します。

(安心して生きる権利)
第10条 子どもは,安心して生きることができる。そのためには,主として次に掲げる権利が保障されなければならない。
  (1)命が守られ,尊重されること。
  (2)愛情と理解をもって育はぐくまれること。 
  (3)あらゆる形態の差別を受けないこと。
  (4)あらゆる形の暴力を受けず,又は放置されないこと。
  (5)健康に配慮がなされ,適切な医療が提供され,及び成長にふさわしい生活ができること。
  (6)平和と安全な環境の下で生活ができること。

(ありのままの自分でいる権利)
第11条 子どもは,ありのままの自分でいることができる。そのためには,主として次に掲げる権利が保障されなければならない。
  (1)個性や他の者との違いが認められ,人格が尊重されること。
  (2)自分の考えや信仰を持つこと。
  (3)秘密が侵されないこと。
  (4)自分に関する情報が不当に収集され,又は利用されないこと。
  (5)子どもであることをもって不当な取扱いを受けないこと。
  (6)安心できる場所で自分を休ませ,及び余暇を持つこと。

(自分を守り,守られる権利)
第12条 子どもは,自分を守り,又は自分が守られることができる。そのためには,主として次に掲げる権利が保障されなければならない。
  (1)あらゆる権利の侵害から逃れられること。
  (2)自分が育つことを妨げる状況から保護されること。
  (3)状況に応じた適切な相談の機会が,相談にふさわしい雰囲気の中で確保されること。
  (4)自分の将来に影響を及ぼすことについて他の者が決めるときに,自分の意見を述べるのにふさわしい雰囲気の中で表明し,その意見が尊重されること。
  (5)自分を回復するに当たり,その回復に適切でふさわしい雰囲気の場が与えられること。

(自分を豊かにし,力づけられる権利)
第13条 子どもは,その育ちに応じて自分を豊かにし,力づけられることができる。そのためには,主として次に掲げる権利が保障されなければならない。
  (1)遊ぶこと。
  (2)学ぶこと。
  (3)文化芸術活動に参加すること。
  (4)役立つ情報を得ること。
  (5)幸福を追求すること。

(自分で決める権利)
第14条 子どもは,自分に関することを自分で決めることができる。そのためには,主として次に掲げる権利が保障されなければならない。
  (1)自分に関することを年齢と成熟に応じて決めること。
  (2)自分に関することを決めるときに,適切な支援及び助言が受けられること。
  (3)自分に関することを決めるために必要な情報が得られること。

(参加する権利)
第15条 子どもは,参加することができる。そのためには,主として次に掲げる権利が保障されなければならない。
  (1)自分を表現すること。
  (2)自分の意見を表明し,その意見が尊重されること。
  (3)仲間をつくり,仲間と集うこと。
  (4)参加に際し,適切な支援が受けられること。

(個別の必要に応じて支援を受ける権利)
第16条 子どもは,その置かれた状況に応じ,子どもにとって必要な支援を受けることができる。そのためには,主として次に掲げる権利が保障されなければならない。
  (1)子ども又はその家族の国籍,民族,性別,言語,宗教,出身,財産,障害その他の置かれている状況を原因又は理由とした差別及び不利益を受けないこと。
  (2)前号の置かれている状況の違いが認められ,尊重される中で共生できること。
  (3)障害のある子どもが,尊厳を持ち,自立し,かつ,社会への積極的な参加が図られること。
  (4)国籍,民族,言語等において少数の立場の子どもが,自分の文化等を享受し,学習し,又は表現することが尊重されること。
  (5)子どもが置かれている状況に応じ,子どもに必要な情報の入手の方法,意見の表明の方法,参加の手法等に工夫及び配慮がなされること。

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