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zoom RSS 配偶者控除の見直しについて その2

<<   作成日時 : 2016/08/29 14:14   >>

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 一昨年の春頃ニュースになっていた配偶者控除の見直しですが、その時には、専業主婦世帯と共働き世帯で控除額が同額になる仕組みを自民党が提案していたものの、その後は特に動きがなかったようですが、最近またニュースになっているようです。(一昨年のニュースについては拙ブログで取り上げていますので、ご参照下さい。)

◇拙ブログ「配偶者控除の見直しについて」

◇政府・与党が9月から所得税改革を議論 29年度税制改正「夫婦控除」の導入有力 (産経新聞 平成28年8月11日)

 政府・与党は平成29年度税制改正に向けた議論を9月から始める。政府税制調査会が専業主婦世帯などの税負担を軽減する「配偶者控除」の見直しなど所得税改革について同月上旬に具体策づくりに着手、自民党税制調査会も今秋議論に入る。28年度改正の消費税の軽減税率に続き、29年度も国民の財布に直結するテーマが最大の焦点になる。

 「年内には所得税の控除制度全体の見直しの具体策を示したい」。財務省幹部はこう意気込む。

 政府税調は昨年、所得税が今の経済社会に合わなくなった実態を綿密に調査。税負担を軽くする控除制度を見直して、結婚し子供を産み育てる若年層や低所得者層の負担を軽減する方向性を打ち出した。今年は控除をどう変えるかに関して具体案をまとめる。

 控除の再設計は、低所得者に恩恵が大きい税額控除という仕組みの採用や、家族構成などの事情に応じた控除を手厚くするなど広範にわたる。しかも、税制改正前後で税収がほぼ変わらない税収中立が前提。納税者に損得が生じるのは不可避で、国民が納得できる丁寧な議論が必要になる。実際の税制改正は具体案を示した上で、数年がかりの作業になる公算が大きい。

 一方、妻の収入が103万円以下なら夫の課税所得から38万円差し引ける配偶者控除の見直しは、29年度改正で決着する可能性がある。同控除は女性の働く意欲を損ないかねないとして政府税調が一昨年に集中的に議論し、具体案を提示済み。妻の収入にかかわらず一定額を夫の収入から差し引く「夫婦控除」を税額控除方式で導入する案が有力視される。

 8日の経済財政諮問会議でも民間議員が年内に結論を出すよう求めた。増税になる世帯の抵抗感は根強いが、政府が推進する「働き方改革」と深く関わる税制であり、見直しの機運は醸成されつつある。(後略)


 さて、この配偶者控除の見直しですが、自民党の政策集を振り返っていますと、少しずつですが、変わってきていることがわかります。

 まず、民主党から政権を取り戻した平成24年の衆院選では、J−ファイルに「配偶者控除は維持し・・・年少扶養控除を復活します」とありました。当時、民主党政権では公約の半分の子ども手当を支給し、満額を支給する時には、配偶者控除や扶養控除を廃止するとしていましたが、満額支給されることはなく、しかし年少扶養控除は所得税、住民税で廃止されて、結局は手取りが減ってしまう世帯も多かった時です。(子ども手当の問題については拙ブログ「子ども手当は育児の社会化」をご参照下さい。)


 こうした中、政権を取り戻すための政策集の中で、配偶者控除の維持と年少扶養控除の復活を自民党が掲げたのです。

J―ファイル2012自民党総合政策集
 個人所得課税については、各種控除や税率構造を一体として見直すことが必要です。所得税については、今回成立した税法に従い、具体的な措置について検討を加え、その結果に基づき、平成24年度中に必要な法制上の措置を講じます。さらに、社会の基本は「自助」にありますから、家族の助け合いの役割も正しく評価されなければなりません。その観点から、配偶者控除は維持し、児童手当との関係を整理した上で年少扶養控除を復活します。



 自民党が政権を取り戻した後の平成25年の参院選でも、配偶者控除の維持と、年少扶養控除の復活が政策に掲げられました。

J―ファイル2013自民党総合政策集
 個人所得課税については、各種控除や税率構造を一体として見直すことが必要です。所得税については、平成25年度税制改正において最高税率の見直しを行ったところですが、さらに、社会の基本は「自助」にありますから、家族の助け合いの役割も正しく評価されなければなりません。その観点から、配偶者控除は維持し、児童手当との関係を整理した上で年少扶養控除を復活します。


 しかし、平成26年の衆院選では、何故か配偶者控除の維持の文言はなくなり、年少扶養控除の復活だけが残りました。これまであった配偶者控除の維持は「働き方に中立な税制について、総合的に検討」という文言に置き換えられました。

政策集2014J−ファイル
 個人所得課税については、各種控除や税率構造を一体として見直すことが必要です。社会の基本は「自助」にありますから、家族の助け合いの役割も正しく評価されなければなりません。こうした観点を踏まえつつ、働き方に中立な税制について、総合的に検討します。また、児童手当との関係を整理した上で年少扶養控除を復活します。



 そして、先般の参院選では、配偶者控除の維持も年少扶養控除の復活もなくなり、「配偶者控除や第三号被保険者など、女性の活躍促進に大きく関連する税・社会保障制度の在り方について、女性の生き方・働き方の選択に中立的なものとなるように、本格的に見直します。また、子育て・介護に関する支援に係る税制・社会保障制度等についても検討します。」となってしまいました。

総合政策集2016J−ファイル
 働く女性の多くが非正規雇用である中で、正規雇用への転換を希望する女性については、様々な施策を通じ正規雇用への転換を進めます。同一労働同一賃金の実現により女性の処遇改善やスキルアップを支援します。
 配偶者控除や第三号被保険者など、女性の活躍促進に大きく関連する税・社会保障制度の在り方について、女性の生き方・働き方の選択に中立的なものとなるように、本格的に見直します。また、子育て・介護に関する支援に係る税制・社会保障制度等についても検討します。
 家族の絆を保つとともに、女性の社会的活動の円滑化にも資するため、旧姓の幅広い使用を認める取組を進めます。まずは、マイナンバーカードにおいて旧姓が使用できるよう改めます。



 こうした流れの中で、今回改めて配偶者控除の見直しが持ち上がってきたところですが、配偶者控除や第三号被保険者については、例えば、103万の壁や130万の壁がなくなって、調整することなく働けるようになったとしても、80万円のパートが10名いたスーパーで、160万円分働こうとすれば、仕事の全体量が変わらなければ5名しか働けないことになり、決して就労促進にはならないと思います。

 夫婦控除がどのような内容になり、どのような家族の形成を促すことになるのかは未だわかりませんが、少子化に拍車をかけるような結果にならないように注視していきたいと思います。




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