函館市の子どもの権利条例を考える

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zoom RSS 函館市子ども条例可決

<<   作成日時 : 2016/03/24 13:34   >>

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 本日、函館市のホームページに平成28年度第1回定例会議決結果が掲載されました。議案第50号の「函館市子ども条例の制定について」も3月15日に原案可決されたようです。

 その条例案はこちらにありますが、拙ブログでは平成22年から、この函館市の子ども条例(当初は函館市子どもの権利条例)を追いかけてきましたので、全文を引用、掲載させて頂きたいと思います。

平成28年
第1回市議会定例会議案第50号
  函館市子ども条例の制定について
函館市子ども条例を次のように定める。
 平成28年2月26日提出
                           函館市長工藤壽樹

   函館市子ども条例
 子どもは,一人一人がかけがえのない存在であり,未来をつくる希望です。次代の社会を担う子どもが,人と人との触れ合いや支え合いの中で個性豊かにのびのびと育まれ,生き生きと輝くことは,私たちの願いです。
 私たちは,このような考え方と日本国憲法や児童の権利に関する条約の理念に基づき,全ての子どもが生まれながらにして持っている基本的人権を尊重しつつ,力を合わせて全ての子どもの健やかな成長を支え,安心して子どもを育てることができる社会の実現を目指して,この条例を制定します。

 (目的)
第1条 この条例は,本市における子どもおよび子育て家庭の支援に関し,基本理念を定め,市の責務ならびに保護者,学校等,地域住民および事業者の役割を明らかにするとともに,市の施策の基本となる事項を定めることにより,子どもが,夢と希望を持ちながら生き生きと成長し,および発達段階に応じた生きる力を身に付けることができるまちづくりを推進することを目的とします。

 (定義)
第2条 この条例において使用する用語の意義については,次のとおりとします。
(1) 子ども満18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある者をいいます。
(2) 保護者親権を行う者,未成年後見人その他の者で,子どもを現に監護するものをいいます。
(3) 学校等学校,児童福祉施設その他の教育または保育を提供する施設または事業所で,子どもが通学,通所,入所または利用をするものをいいます。
(4) 事業者市内で商業,工業その他の事業を営む個人または法人その他の団体をいいます。

 (基本理念)
第3条 子どもおよび子育て家庭の支援は,次に掲げる基本理念にのっとり推進されなければなりません。
(1) 全ての子どもが生まれながらにして持っている基本的人権を尊重するとともに,子どもの最善の利益の実現を目指す中で,子どもの点に立って,いじめ,体罰および虐待(以下「いじめ等」といいます。)がなく,かつ,子どもの生存および発達が保障される社会
を実現します。
(2) 子ども一人一人の個性が尊重される中で,子ども自身が,他者に対する思いやりの心を磨き,社会性を高め,および発達段階に応じて生きる力を身に付けることにより,健全に成長することができるよう支援します。
(3) 子育てについての第一義的責任を有している保護者が,自信を持って子どもと向き合い,生きがいを持って子どもを育て,および子どもの成長に伴う喜びを実感することができるよう支援します。

 (市の責務)
第4条 市は,前条に定める基本理念にのっとり,子どもおよび子育て家庭の支援に関する施策を策定し,これを実施するものとします。

 (保護者の役割)
第5条 保護者は,家庭が子どもの心身の成長および人格の形成にとって大きな役割を担っていることを認識するとともに,愛情を持って子どもを育てるよう努めるものとします。
2 保護者は,子どもの自己肯定感を育み,および子どもが家庭において心身ともに安らかに過ごすことができるよう努めるものとします。
3 保護者は,子どもが規範意識および基本的な生活習慣を身に付けることができるよう努めるものとします。

 (学校等の役割)
第6条 学校等は,子どもが,社会において主体的に生きることが可能となるよう,集団生活および学習その他の活動を通じて,確かな学力,豊かな心,健やかな体等が調和した生きる力を身に付けることができるよう努めるものとします。

 (地域住民の役割)
第7条 地域住民は,地域社会が子どもの豊かな人間性および社会性を育む場であることを認識するとともに,子どもが安心して遊び,および学ぶことができ,ならびに健やかに育つことができる環境の整備に努めるものとします。

 (事業者の役割)
第8条 事業者は,その雇用する労働者が安心して子どもを生み,育てることができるよう,子育てに関する理解を深めるとともに,子育てと就業との両立に必要な雇用環境の整備に努めるものとします。

 (協力および連携)
第9条 市,保護者,学校等,地域住民および事業者は,相互に協力し,かつ,連携して,子どもおよび子育て家庭の支援に努めなければなりません。

 (基本計画)
第10条 市長は,子どもおよび子育て家庭の支援に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な計画を策定するものとします。

 (子どもが安全にかつ安心して暮らすことができる環境の整備)
第11条 市は,犯罪,交通事故その他の子どもの健全な成長を阻害する害等から子どもを保護するなど,子どもが安全にかつ安心して暮らすことができる環境を整備するよう努めます。

 (いじめ等への対応)
第12条 市は,子どもに対するいじめ等を未然に防止し,および早期に発見するよう努めます。
2 市は,いじめ等の事実があると思われるときは,速やかに必要な支援を行うよう努めます。

 (子どもからの相談)
第13条 市は,子どもからのいじめ等に関する相談その他の相談に速やかに応ずるとともに,子ども自らが安心して相談することができる体制の充実に努めます。
2 市は,子どもからの相談の内容に応じた必要な支援を行うよう努めます。

 (子育て家庭への支援等)
第14条 市は,保護者が安心して子どもを育てることができるよう,子育て家庭に対し必要な支援を行うとともに,保護者が子どもを育てやすい環境の整備に努めます。

 (教育および保育の環境の整備)
第15条 市は,学校等が子どもの生きる力を育むことができるよう,教育および保育の環境の整備に努めます。

 (地域住民との交流の促進等)
第16条 市は,子どもが地域社会の中で健やかに育つことができるよう,子どもと地域住民との交流の促進および地域社会における体験学習の機会の充実に努めます。

 (子どもが安心して過ごすことができる場所等)
第17条 市は,子どもが安心して過ごすことができる場所および子どもが自然との触れ合いその他の体験または年齢の異なる子どもとの交流を通じて豊かな人間性を育むことができる場所を設けるよう努めます。

 (子どもの社会参加)
第18条 市は,子どもに関係する施策について子どもが意見を表明することができるようにするなど,子どもが社会参加をする機会を設けるよう努めます。

 (障がいのある子どもへの支援等)
第19条 市は,障がいのある子どもに対し必要な支援を行うとともに,障がいのある子どもについての市民の理解を深め,および障がいのある子どもの社会参加を促進するための施策の推進に努めます。

 (広報および啓発)
第20条 市は,子どもおよび子育て家庭の支援について,子ども,保護者,学校等,地域住民および事業者の理解を深めるため,広報および啓発を行うものとします。

 (財政上の措置)
第21条 市は,子どもおよび子育て家庭の支援に関する施策を推進するため,必要な財政上の措置を講ずるよう努めます。

 (委任)
第22条 この条例の施行に関し必要な事項は,市長が定めます。

   附 則
 この条例は,平成28年4月1日から施行します。


 (提案理由)
 子どもおよび子育て家庭の支援に関し,基本理念,市の責務ならびに保護者,学校等,地域住民および事業者の役割ならびに市の施策の基本となる事項を定めるため


 この条例が出来るまでに検討委員会でも権利推進派と健全育成派と二つの意見があったことや提言書にも両論併記され、さらに条例案に対しても検討委員の中から意見書が提出されたことなどをお伝えしてきましたが、そうした経緯を考えますと、どちらにも偏らないバランスの取れた内容で落ち着いたのではないでしょうか。

 今後は、この条例の解釈や第13条にある相談体制をどうするのか、相談機関に必要以上の権限が付されることがないかどうか、などが問題となってくるのではないでしょうか。



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